NISA向けに「1年決算型」登場 日興アセットマネジメント「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」

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グローバルREITの強みを享受

下采義孝氏

下采義孝氏

資産運用サポート第二部副部長 下采義孝氏に聞く

日興アセットマネジメントは、「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」を10月21日に設定した。同ファンドは主に「世界REITマザーファンド」への投資を通じて世界各国のREIT(上場不動産投信)を中心に投資を行うファンド。同社が運用するグローバルREITファンドでは、同じマザーファンドに投資し、国内を代表するファンドに成長している「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」がある。同社は今回、新しくその「1年決算型」を投入した。同ファンドの設定の背景や、ファンドの特徴、魅力などについて、同社資産運用サポート第二部副部長の下采義孝(したうね・よしたか)氏に聞いた。

■設定の狙い

当ファンドと同じ「世界REITマザーファンド」を投資対象とし、毎月決算を行うタイプの「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」は2004年3月に運用を開始して以来、10年近い運用実績があり、9月末時点での運用実績(分配金再投資ベース)を見ると、過去1年で31.33%の上昇、過去3年では51.75%の上昇と、高い運用実績を残しているファンドだ。数多くの販売会社でお取り扱いいただいており、その数は銀行26行、証券26社の合計52社に上っている。純資産残高は直近で約7,900億円に達しており、当社が運用する公募株式投信(ETF=上場投信=を除く。以下、同じ)で最大のファンド。国内の全公募株式投信の中でも第5位、グローバルのREITに投資する公募株式投信としては国内トップの残高を誇り、投資家の皆さまからの大きな支持を得ている。今回、来年1月から始まるNISA(少額投資非課税制度)を見据え、将来の資産形成に向けて受け取る分配金額や頻度を抑えたいというニーズが高まる可能性を考慮して、毎月決算型ファンドとして既に幅広いご支持をいただいている「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」と、運用方針が同じで、決算頻度が異なる「1年決算型」を設定した。販売会社からいただく反応も良好で、今年末にかけて複数の販売会社が当ファンドのお取り扱いを開始する見通しとなっている。

■REITのメリット

当ファンドは世界のREITに投資する。REITは不動産を保有し、そこから生じる賃料収入や売却益を投資家に還元する金融商品で、利益の一定割合以上を投資者に分配するなどの要件を満たすことで法人税が事実上免除されるため、株式や債券と比べ相対的に高い分配金利回りが期待できることが第1の魅力だ。

また、インフレにも強い資産という側面もある。

加えて、少額から分散投資ができるというメリットもある。日本の富裕層には伝統的に、マンションやアパートなど実物の不動産を購入してそこから得られる賃貸収入で安定した資金を獲得しようとする志向があると思われるが、実物の不動産となれば、かなり大きな資金がないと購入できない。しかし、REITを活用すれば、少額から複数の不動産物件に分散投資できる。このほか、相対的に流動性、換金性が高いことや、専門家が管理・運営を行うため大規模な不動産投資も可能になることなども大きな魅力といえる。

■相対的に高い利回り

主要国・地域のREITは、各国の国債や株式と比較して相対的に利回りが高い。例えば、世界でREITの市場規模が最も大きい米国では、8月末現在の各資産の利回りは、国債が2.7%、株式が2.1%であるのに対して不動産投信は3.8%。米国に限らず、欧州やオーストラリア、日本などでも、米国以上に高い利回りとなっている。

■グローバルREITファンドの強み

当ファンドのマザーファンドの最近の投資対象国の構成比率を見ると、米国への投資が過半を占め、次いでオーストラリア、フランス、日本、英国など先進国が多くなっている。過去3カ月、米国REIT市場のパフォーマンスは必ずしも振るわなかったが、欧州、特に英国の上昇が大きく、グローバルに分散投資することの効果が得られたといえる。REITは、保有している不動産物件の用途によって、商業施設型やオフィス型、住宅型、物流施設型などに分類することができるが、グローバルに投資することで投資国の分散に加え、セクター(投資物件の用途)の分散もできることが、グローバルREITファンドの大きなメリットの1つになっている。

2005年以降の各アセットクラス(先進国、新興国、日本の株式、先進国、新興国の債券、グローバル、日本のREIT)の年間騰落率を見ると、リーマン・ショックがあった2008年などはグローバルREITも大きな下げを免れなかったが、その年を除くと相対的に上位にランクされている。さらに株や債券などの伝統的な資産などと異なった値動きをしており、分散効果が高かった。また、例えば米国のREITが何かの理由で下落したとしても、オーストラリアのREITは逆に上昇するといったように、国別・地域別の相関性が株と比べて低いのも大きな特色だ。その意味で、株や債券以上に地域を分散させる効果が高いといえる。

■世界屈指のREIT運用実績を持つラサールグループ

「ラサール・グローバルREITファンド」のマザーファンド「世界REITマザーファンド」の運用を担当するのは「ラサール インベストメント マネージメント(セキュリティーズ)」。世界有数の総合不動産サービス会社の1つである「ジョーンズ ラング ラサール グループ」の上場不動産証券投資部門だ。同グループの従業員数は約4万8,000人を数え、全世界の70カ国に約200の事業所を有し、約1,000都市をカバーするなど、世界屈指の不動産サービスグループといえる。グループ内には賃貸管理業務や物件開発業務、不動産売買業務、コンサルティング業務などを手掛ける部門などもあり、こうした各部門が収集した世界の不動産関連情報を活用できることも「ラサール インベストメント マネージメント(セキュリティーズ)」の強みとなっている。世界の商業用不動産のマーケットは2012年で37.9兆ドル、そのうち上場不動産会社の保有不動産は2.7兆ドルで、比率では10%にも満たない。REITは、すべての不動産市場の中で、安定的に収益を確保することができると専門家が判断した物件を選別して投資しており、その意味において、REITファンドを運用する会社の能力は極めて重要だ。「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」は、グローバルでのREIT運用で世界屈指の実績を誇るラサールグループの優れた運用能力を投資家の皆さまにお届けできるファンドといえる。

世界REITマザーファンドの概要

世界REITマザーファンドの概要

■「世界REITマザーファンド」の運用状況

当ファンドの投資対象となる「世界REITマザーファンド」の運用状況は、2008年のリーマン・ショックの影響で一時悪化したものの、その後、現在に至るまで着実に回復している。ポートフォリオの国別構成比率は8月末時点でアメリカ55.7%、オーストラリア10.4%、フランス8.0%、日本6.4%、イギリス5.7%などの順。また、セクター別構成比は小売34.9%、オフィス22.3%、分散型21.9%、住宅12.0%、産業施設5.3%、ホテル3.6%などとなっている。

■「毎月分配型」と「1年決算型」の併用も

当ファンドと同じマザーファンドを投資対象としている「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」が数多くの投資家の皆さまのご支持を得ている背景には、分配金利回りが比較的高い、インフレに強い、少額でも投資できる、専門家の力を利用できるなどといった特徴に加え、確かな運用実績を伴っていることがあると考えられる。今回の「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」に対しては、2014年1月からのNISAでのご利用ニーズに加え、現在「毎月分配型」を保有されている投資家の皆さまからの、「毎月分配型」と「1年決算型」を併用して投資されたいというニーズもあるのではないかとみている。

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