三菱UFJ投信 「三菱UFJ/ピムコトータル・リターン・ファンド<米ドルヘッジ型><為替ヘッジなし>(年1回決算型)(毎月決算型)」

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米ピムコ社の旗艦戦略活用で運用の際立った安定感を訴求

佐々木康平氏

佐々木康平氏

営業企画推進部 企画グループ 兼経営企画部
海外事業推進室 マネジャー 佐々木康平氏に聞く

三菱UFJ投信は25日、「三菱UFJ/ピムコトータル・リターン・ファンド<米ドルヘッジ型><為替ヘッジなし>(年1回決算型)」、「三菱UFJ/ピムコトータル・リターン・ファンド<米ドルヘッジ型><為替ヘッジなし>(毎月決算型)」を設定する。ピムコ(PIMCO=Pacific Investment Management Company LLC)と聞けば、知る人ぞ知る債券運用の最大手で、ピムコグループを率いる共同CIO(最高投資責任者)のビル・グロース氏は「債券王」の異名をとる。同社に対する外部機関から評価も高く、これまで債券ファンドの部門で数々の輝かしい賞を受賞している。三菱UFJ投信は、ピムコグループの日本法人であるピムコジャパンリミテッドに同ファンドの運用を委託する。同ファンドの特徴や仕組み、魅力などについて三菱UFJ投信営業企画推進部企画グループ兼経営企画部海外事業推進室マネジャー佐々木康平氏に聞いた。

■ファンドの基本的な特徴と投資対象

来年1月から新しく始まるNISA(少額投資非課税制度)向けの商品として多様なファンドが検討されているが、当ファンドもその1つとして投入する。特徴として挙げられるのは、マルチセクター型債券ファンド、すなわち債券型のバランスファンドであること。そしてもう1つは債券種別の比率を機動的に変更する運用手法。NISA制度による非課税枠を有効に活用していただくためには損を出さないこと、損が出たら意味のない制度になるため、どのようにしたら安定的な運用ができるかに重点を置いたファンドといえる。こうした基本的な考え方から当社が今回設定することにしたのが「三菱UFJ/ピムコトータル・リターン・ファンド<米ドルヘッジ型><為替ヘッジなし>(年1回決算型)」である。また、従来通り毎月分配型の根強いニーズにも対応して「三菱UFJ/ピムコトータル・リターン・ファンド<米ドルヘッジ型><為替ヘッジなし>(毎月決算型)」の2種類を用意した。

安定運用を目指す上では、インカム収入の積み上げが期待できる債券投資が優れていると考え、債券運用会社として最も有名な米ピムコ社の旗艦戦略を活用することとした。同社は債券運用会社として世界最大の運用残高を誇り、確かな運用で知られている。同社の旗艦戦略である「ピムコ・トータル・リターン運用」を国内籍のファンドとして仕立て、日本の投資家の方々にお届けしたいとの思いから、当ファンドの設定に至った。米国籍の代表ファンドである「ピムコ・トータル・リターン・ファンド」は、7月末現在で2622億米㌦(約26兆円)を超える運用残高を有し、世界最大級の債券ファンドとしてその名を世界中にとどろかせている。これと同様の運用戦略を活用しているのが「ピムコ・トータル・リターン・ストラテジー・ファンド」(ルクセンブルグ籍)で、今回、当社が設定するファンドの実質的な投資対象となる。

■ファンド設定の背景は

「ピムコ・トータル・リターン・ファンド」は1987年5月から運用を行っており、27年以上の運用実績がある。年間のパフォーマンスを見ると、年次リターンでは94年以外マイナスになったことはない、非常に安定した運用がポイントとなっている。安定性の高い運用に大きく寄与するのが、同社のマクロ見通しに基づいた投資する債券種別の機動的なアロケーション(資産構成)変更だ。現状のNISA制度の仕組み上、投資家はファンドの乗り換えによるリバランスを行うことは難しい。しかしながら、当ファンドのように1つのファンドの中でアロケーションを変えて、市況環境に柔軟に対応していければ、非課税枠を最大限活用できると考えた。当社で米国籍ファンドを中心に多くのマルチセクター型債券ファンドを調査・分析し、運用の安定性、つまりリスクの抑制に重きを置いて選定した結果、他戦略と比べても際立って安定感のあった「ピムコ・トータル・リターン運用」の採用に踏み切った次第だ。当社としては、この運用の安定感を投資家の方々に訴求して参りたい。

■アロケーションの過去の推移

「ピムコ・トータル・リターン・ファンド」は、主に米ドル建ての投資適格債券に投資しているが、投資対象は多岐に渡り、エマージング債券やバンクローン、転換社債などにも投資が可能。ただし、例えば、エマージング債券の場合は、ガイドラインによって、総資産の15%以内というしばりを付しているほか、バンクローンは格付けが投資適格未満の場合、総資産の10%以内という制限を設けている。当ファンドの実質的な投資対象となる「ピムコ・トータル・リターン・ストラテジー・ファンド」(ルクセンブルグ籍)の資産の構成は7月末現在で、国債・政府機関債が39%、モーゲージ証券(主に住宅ローンを担保資産として発行される債券)が39%、残りが社債8%、米国以外の債券4%、エマージング債券7%などとなっているが、局面に応じてアロケーションは大きく変更されてきた。例えば、米国が金利上昇の局面に入った2003年5月末時点での「ピムコ・トータル・リターン・ファンド」(米国籍)のポートフォリオは、国債・政府機関債が27%、モーゲージ証券が19%、社債が11%、米国以外の債券が11%、エマージング債が3%、キャッシュが28%であり、欧州景気停滞との予想のもと、それまではあまり組み入れていなかった欧州債券のウエートを高めた。また、リーマン・ショック前後の時期を見てみると、08年4月末時点でのポートフォリオは、モーゲージ証券が65%に達し、社債が18%、米国以外の債券が3%、キャッシュが7%など様変わりの配分比率となっていた。市況混乱時は一時的に社債のパフォーマンスが悪化したものの、継続保有によりリバウンド局面でプラスに寄与することになった。また、徐々にエマージング債券へシフトしたことにより、その後のパフォーマンス向上につながった。このように3つの局面を見ると、債券のアロケーションが機動的に大きく変化してきていることが伺え、当ファンドの特徴をご理解いただけると考える。今後も、市況環境に応じてアロケーションを変えていくことになる。

■「米ドルヘッジ型」とは

為替対応方針の異なる「米ドルヘッジ型」「為替ヘッジなし」の2種類の商品を用意しており、投資家にお選びいただける。このうち「為替ヘッジなし」は原則として為替ヘッジを行わないため、為替相場の変動による影響を受ける。一方、米ドルヘッジ型は、一般には聞き慣れないかもしれない。純資産総額を米ドル換算した額とほぼ同額程度の米ドル売り円買いを行い、為替変動リスクの低減を図る。「ピムコ・トータル・リターン運用」は、米ドルを基準として運用を行っている。例えば、ユーロ建ての債券に投資する場合、米ドルに対してユーロが魅力的か否か判断をしていくものである。当ファンドは、日本の投資家が出来る限りピムコ社の運用戦略に近い投資効果を得られるよう、米ドルと日本円の通貨間のみヘッジを行う商品性としている。すなわち、ユーロ建て債券に投資することを想定した場合、ユーロ/円での為替ヘッジを行う通常の「為替ヘッジあり」商品と異なり、米ドル/円のみ為替ヘッジを行うことにより、ピムコ社が狙うユーロ/米ドルの為替リターンを得られるようになっている。「ピムコ・トータル・リターン運用」の成果のみ受け取りたい投資家の方には「米ドルヘッジ型」を、米ドル円の為替リターンも追求したい方には「為替ヘッジなし」をそれぞれのニーズに応じてお選びいただきたい。

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