“持ってる”日本企業に厳選投資 「インベスコ 日本株式アドバンテージ・ファンド」(愛称:なるほど!ニッポン) 8月23日設定

個 別


持続的な競争優位性を徹底分析

水口忠雄氏

水口忠雄氏

インベスコ投信投資顧問
チーフ・ポートフォリオ・マネジャー 水口忠雄氏に聞く

インベスコ投信投資顧問は8月23日、追加型投信「インベスコ 日本株式アドバンテージ・ファンド」(愛称:なるほど!ニッポン)を新規設定する。持続的な競争優位性を持つハイクオリティーの日本企業を厳選して集中投資するもの。新ファンドを運用する、日本株式運用部アドバンテージ運用チーフ・ポートフォリオ・マネジャーの水口忠雄氏は、当ファンドの特徴、魅力などについて次のように語った。

■はじめに

「過去10年間のTOPIXのリターンは+1.96%で、辛うじてプラスを確保した格好。大型株指数、中型株指数、小型株指数などどの市場をとっても、過去10年間、日本市場にはどこにも逃げ場がなかったことになり、このため日本株は魅力的でないととらえる向きも少なくなかった」

「しかし、個別銘柄に目をやると別世界。TOPIX採用銘柄の約24%が、過去10年間で株価が2倍以上になった。私はかねて『森(指数)を見ず、木(個別銘柄)を見よ』と申し上げてきたが、銘柄を厳選すれば投資リターンを上げられたことになる。実際、当チームが運用している機関投資家向けの海外籍ファンド『インベスコ・ジャパニーズ・エクイティ・アドバンテージ・ファンド』はパフォーマンス良好。過去5年間のリターンは+32.89%(TOPIXは-5.27%)で、海外籍ファンド297本ファンドの中で第1位。過去3年間のリターンも+36.66%(TOPIXは+13.05%)で、海外籍ファンド319本の中で第3位となっている」

■バフェット型の銘柄選別

「この海外籍ファンド『インベスコ・ジャパニーズ・エクイティ・アドバンテージ・ファンド』を運用しているチームが、この海外籍ファンドと同じ運用哲学で運用するのが、新ファンド『インベスコ 日本株式アドバンテージ・ファンド』(愛称:なるほど!ニッポン)だ。海外籍ファンドの保有者などに対し、われわれの運用哲学にのっとり日本株を選別投資すると、得られるリターンが随分異なってくることを説明すると、『なるほど!』とよく言われることから、愛称を『なるほど!ニッポン』とした」

「銘柄選定のキーワードは、“持ってる”日本企業。『ブランド力』『技術開発力』『顧客基盤』などの観点から、多くの危機を乗り越え、時代や環境の変化に負けず勝ち進むことのできる、“持続的な競争優位性を持っているか”どうかを徹底的に分析して見極める。結果的にハイクオリティーの銘柄でポートフォリオが構成されることになる。本来の株式投資の王道といえ、バフェット型の銘柄選別と評されることも多い」

■“持ってる”日本企業を判別する物差し

――ブランド力、技術開発力、顧客基盤それぞれに独自の評価基準設定

「例えば、ブランド力については、(1)市場価格差、(2)建値消化率(当初の設定価格で商品が売れた比率)、(3)リピート率――など独自に基準を設けて評価。技術開発力、顧客基盤についても、それぞれ独自の基準を設けて評価している。基本的にこれらの評価を四半期に1度、必ず会社とコンタクトをとって確認している」

「“持ってる”日本企業の例としては、ブランド力では緑茶飲料国内トップの伊藤園(2593)、技術開発力ならペンタブレット世界トップのワコム(6727)、顧客基盤で言えば今なお過去最高の入場者数と過去最高の業績を上げているオリエンタルランド(4661)などが挙がる。イメージしやすいよう、あくまでも例として挙げたまでで、ファンドへの組み入れを保証するものでないことを断っておく」

――フリー・キャッシュフロー利回りを重視

「“持っている”を最終的に評価する物差しとして、『フリー・キャッシュフロー』をしっかり上げられているかどうかを重視する。持続的な競争優位性を持ち勝ち進む企業は、収益基盤が強固で、フリー・キャッシュフローの創出力が高い。フリー・キャッシュフローは、会社が自由に使える資金といえ、この創出力が高い企業は『高配当(増配)の可能性』、『自社株買いの可能性』、『M&A(企業合併・買収)の可能性』などもあり、株主価値の向上、中長期での株価上昇に期待が持てる」

「割安度や売買ポイントは、『フリー・キャッシュフロー利回り』を用いて探る。フリー・キャッシュフロー利回りは、『フリー・キャッシュフロー(今期・来期の2期分)÷時価総額』、または、『1株当たりフリー・キャッシュフロー(今期・来期の2期分)÷株価』で算出し、市場全体との比較、同業他社との比較、当該銘柄のヒストリカルデータなどとの比較によって、割安度、売り買いのタイミングを判断する」

■運用プロセス

「IPO(新規上場)銘柄を含む日本株式から、まず流動性および財務の観点からスクリーニング。次に、“持ってる”日本企業(持続的な競争優位性をもつ企業)を発掘・評価することに注力したファンダメンタルズ調査を行う。持続的な競争優位性を生み出す源泉として無形価値(ブランド力、技術開発力、顧客基盤など)に着目し、その有効活用によって生み出されるフリー・キャッシュフローを重視し、株主価値を高める優良企業を選別。そして、予想フリー・キャッシュフロー利回りに特に注視して割安度などを評価し、約30―50銘柄程度に厳選してポートフォリオを構築する」

”持ってる”日本企業は規模や知名度では測れない!

”持ってる”日本企業は規模や知名度では測れない!

■調査・運用体制

「アナリストレポートなども参考にするが、独自の調査項目を設定していることもあり、チームのメンバーが行うボトムアップからの独自調査を最も重視している。私も過去1年間で250社ほどとコンタクトをとり、実際に調査活動を行った。チームのメンバーは6人で、いずれも10年以上の経験を持つベテランだ。われわれは練りに練って作り上げた運用哲学を、今回の新ファンドでも徹頭徹尾染み込ませ、実践していく」

■日本株の見通し

「ねじれ国会も解消し、いよいよアベノミクスの真骨頂。安倍内閣は今秋の成長戦略第2弾にとどまらず、施策を打ち続けるとみられ、日本株に対して強気姿勢」

「世界の株式市場を見渡すと、新興国の株式市場の勢いが低下する一方、先進国の株式市場は勢いを取り戻しつつあり、あらためて先進国の強さが評価されてきている。先進国の中でも、リーマン・ショック以降の株価推移を見ると、日本株はアベノミクスによる上昇を含めても他国と比べ依然低水準にあり、この日本株の出遅れぶりが外国投資家に注目されている。日本株はここ高値恐怖症になっているフシもあるが、今はノーマルな水準に戻る過程にあり、まだまだ大きく上昇する余地が残されているとみている」

戻る