“シェール革命”恩恵享受 大和住銀投信投資顧問「北米シェール関連株ファンド」 

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期待の北米株式に投資

投信サービス部部長 小松武氏
ニューバーガー・バーマン LLC シニアヴァイスプレジデント兼
ポートフォリオマネージャー デビッド・リバイン氏に聞く

大和住銀投信投資顧問は追加型投信「北米シェール関連株ファンド」を6月3日に設定する。北米発のエネルギー革命“シェール革命”の恩恵享受が期待できる北米の株式に投資し、投資収益の拡大を目指すもの。運用は北米株運用で定評のある独立系投資運用会社、ニューバーガー・バーマン・グループが行う。同ファンドの信託期間は6月3日から2018年6月15日までの約5年間。決算月は3、6、9、12月の年4回。原則として為替ヘッジを行わない。同ファンドの特徴、銘柄選別の着眼点などを、大和住銀投信投資顧問 投信サービス部部長の小松武氏と、ニューバーガー・バーマン LLCのシニアヴァイスプレジデント兼ポートフォリオマネージャーのデビッド・リバイン氏に聞いた。

大和住銀投信投資顧問 小松武氏

大和住銀投信投資顧問
小松武氏

相場はまだ若く投資魅力大きい

大和住銀投信投資顧問 小松武氏

■シェール革命が注目される理由

「地下深くの頁岩(シェール)層から採掘される天然ガスをシェールガス、原油をシェールオイルという。かなり以前から存在は確認されていたものの、採掘技術が未発達のため未開発の状況だったが、2000年代に入り、米国で採掘技術の革新が起こり、商業生産が本格化した。その米国ではとりわけシェールガスの産出量増加が著しく、今後エネルギー輸入依存度は大きく低下するとみられ、いずれエネルギー輸入国からエネルギー輸出国に転じると予想されている」

「シェール革命による『エネルギー輸入依存度の低下』と『エネルギー価格の低下』は、米国の経済構造に大きな変化をもたらし、米国の懸案事項である“双子の赤字”(貿易赤字と財政赤字)も改善に向かう見通し。双子の赤字の改善は、『米国株高・ドル高』要因となる」

■シェール革命による米国株高・ドル高はこれから

「こうしたシェール革命がもたらす米国の構造変化、米国株高・ドル高をとらえ、資産拡大を目指すのが当ファンド。為替に関しては足元1ドル=100円を超えてきたが、あくまでもこれまで行き過ぎていた円高の是正であり、シェール革命によるドル高はこれから。1985年のプラザ合意以降、長きにわたり続いてきた円高トレンドが、シェール革命によりドル高トレンドに変わる可能性は十分ある」

「また、これまで『レーガノミクス』『IT革命』など“革命”と呼ばれるものが生じた際、米国の株式市場は5年連続上昇と、ある程度長期に渡り上昇した実績がある。一方、シェール革命は騒がれてからまだ上昇2年目で、相場はまだ若い。投資魅力が大きいと判断している」

■投資対象

「シェール革命がもたらす恩恵を受け、かつ、米国、カナダの金融商品取引所に上場する株式を主要投資対象とする。今後の状況によってはメキシコの金融商品取引所に上場する株式も組み入れる可能性がある」

「米国、カナダ、メキシコの3カ国は北米自由貿易協定(NAFTA)を締結し、EU(欧州連合)を上回る世界最大の自由貿易経済圏を築いている。カナダ、メキシコともに輸出の7割以上は米国向けで、米国経済成長の恩恵を受けやすく、その上、カナダもメキシコもシェールガスとシェールオイルの埋蔵量が豊富で、今後のエネルギー開発が期待されている」

■為替ヘッジを行わない理由

「米国の貿易赤字縮小は、中長期的に米ドル高要因になると期待されている。こうしたドル高期待を享受するため、原則として、為替ヘッジは行わない」

ニューバーガー・バーマン デビッド・リバイン氏

ニューバーガー・バーマン
デビッド・リバイン氏

セクター優良株の中から銘柄を絞り込む

ニューバーガー・バーマン デビッド・リバイン氏

■ポートフォリオ構築のプロセス

「当社には『工業・素材』『ヘルスケア』『エネルギー&公益』『消費』『金融サービス』『テクノロジー&メディア』と6つのセクターチームがある。彼らはその分野のスペシャリスト。まずは彼らがセクター優良株を選抜(この段階で1000銘柄を超える投資ユニバースから150―200銘柄程度に絞る)⇒次にシェール革命の恩恵享受の観点から銘柄を選択(この段階では30―60銘柄前後に絞る)⇒さらに株価動向、期待収益率などの観点から銘柄を選択⇒厳選した約30―50銘柄でポートフォリオを構築――というプロセスを踏む」

「セクター優良株の中から銘柄を絞り込む手法を取ることで、組み入れ銘柄のベースは、優れたビジネスモデルを確立し、シェール革命がなくとも、中長期的に成長が期待できるとわれわれが考える銘柄となる」

■銘柄選別の着眼点

「シェール革命といっても、恩恵享受が期待される分野は幅広い。具体的には、(1)シェールガス生産企業(シェール層の権益を持ち、天然ガスを採掘する、または天然ガスの採掘を専門に行う企業)、(2)シェールガス生産機器メーカー、パイプライン企業(シェールガス採掘技術や採掘機器を提供、あるいは天然ガス輸送のためのパイプラインを建設する企業)、(3)天然ガス普及によりコスト低下が見込まれる企業(コストに占める天然ガスコストの割合が大きい企業)、(4)間接的に収入増加が期待できる企業(シェールガスの探査や生産、消費増加に伴い、売上増加が見込まれるメーカーやサービス関連企業)、(5)シェール革命の第2次的、第3次的恩恵を受けると思われる企業(天然ガス価格低下の恩恵を受けるものの、その恩恵が比較的小さい企業や恩恵を受ける手段を模索中の企業。例えば、動力源としてCNG=圧縮天然ガスを新たに導入しようとしている企業など)――が挙がる」

「設定当初は(1)から④の観点でそれぞれ25%程度配分する予定。その後は、(1)から(5)までの観点からステージに応じて銘柄配分を常に変えていく。当然のことではあるが、テーマに踊らされ飛びつくことはせず、割安と思われる銘柄を選別して組み入れていく」

ニューバーガー・バーマン・グループについて
1939年に米国で創業された独立系投資運用会社。伝統的資産からオルタナティブ資産までフルラインアップの運用商品を、世界中の機関投資家、富裕層に提供し、約2160億米ドル(約20兆3515億円、2013年3月末現在)の資産を運用している。
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