「JPM北米高配当・成長株ファンド」4月11日設定 JPモルガン・アセット・マネジメント

個 別


構造変化進む米国の高成長享受
下値抵抗力が期待される高配当株式に投資

マザーファンドの高実績注目

(為替ヘッジなし、3カ月決算型)/(米ドル対円ヘッジあり、3カ月決算型)/(為替ヘッジなし、年2回決算型)/(米ドル対円ヘッジあり、年2回決算型)

投資信託部 クライアント・リレーションシップ・マネジャー 立原芙佑子氏語る

立原芙佑子氏

立原芙佑子氏

JPモルガン・アセット・マネジメントは11日、「JPM北米高配当・成長株ファンド」を設定した(販売は丸三証券)。追加型のため、今後も随時買い付け可能だ。経済好転の続く米国の株式を主要投資対象として、成長性と安定性の“いいとこ取り”を狙ったこのファンドの主な特徴や魅力について、投資信託部の立原芙佑子クライアント・リレーションシップ・マネジャーに話を聞いた。

――まず、投資対象として米国株に着目した背景について聞きたい。

「中長期的な観点で、ほかの先進国にない強みを持つ一方、短期的な景気循環面からも好転が鮮明化しつつある。前者で言えば、米国はなんといっても世界一の経済大国であるという点。さらに、積極的な移民受け入れ策によって、生産年齢人口増加が続き、経済成長のけん引役となっている。2008年のリーマン・ショックを受けて、米国のGDP(国内総生産)は約6250億㌦減少したが、その後既に約9250億㌦増加し、減少額を大きく上回る回復を見せている。米国経済のダイナミズムを示すものであり、今後も順調な成長持続が想定されている」

――一方の『景気循環的な好転』とは何か。

「米国GDPの7割を占める個人消費において、自動車販売が伸びているほか、サブプライム問題の根源であった住宅市場も底打ちし、回復の兆しが強まってきたことが挙げられる。自動車については足元で米国での平均使用年数が10年を超えてきている。雇用情勢の厳しさを背景に、極端に消費が押さえ込まれてきたためだが、ここにきて失業率が低下傾向を示しており、買い替え需要の顕在化が期待される状況。米国における自動車普及率の高さを踏まえれば、そのインパクトは大きい」

――米国経済については「シェールガス(オイル)革命」の好影響も期待できそうか。

「その通り。既に米国で生産される天然ガスの4割がシェールガスとなった。エネルギーコストや各種生産コスト低下要因となるほか、新興国の人件費コスト増などとも相まって、アップル、GEをはじめ製造業が米国への生産回帰の動きを強めている。米国は20年にも天然ガスの純輸出国になると想定されている。慢性的な経常赤字によってドル安が引き起こされていた状況から、天然ガスが輸出超過となることにより、経常赤字が縮小し、ドルが買われる展開となれば、企業および個人の購買力がアップすることが予想される。結果、外需と内需両面で構造変化をもたらすことが可能とも言えるだろう」

――投資対象国となるのは。

「投資対象国は北米(米国、カナダ、メキシコ、英領バミューダ)であり、1月末現在のモデルポートフォリオ(計86銘柄)の国別構成比率は『米国100%』となっている。ただし、米国経済が強くなれば、南米などの周辺経済にも恩恵が及ぶ。モデルポートフォリオには、南米での事業展開を積極化している米国企業なども含まれている」

――「高配当・成長株」を掲げた理由は何か。

「昨年設定した『JPM新興国高配当・成長株ファンド(毎月決算型/年2回決算型)』は、1年未満で35%以上の高パフォーマンスを実現することができた。単に配当利回りが高いだけではなく、将来に向けた収益成長率との両面を重視した運用戦略が奏功したと考えている。『JPM北米高配当・成長株ファンド』においても、市場平均を上回る利回りと利益成長性を兼ね備えたポートフォリオ構築を行い、モデルポートフォリオの配当利回りは2.94%(予想ベースでは3.08%)、予想1株利益成長率9.31%となっている」

――ポートフォリオ選定へのプロセスはどうなっているのか。

「ボトムアップアプローチによる銘柄選定が基本。配当利回り、収益成長率などの単純な足切りは行わず、企業調査を基に銘柄を絞り込み、最終的に70―100の組み入れ銘柄からなるポートフォリオを構築していく」

――この運用戦略の実績はあるのか。

「当運用戦略(マザーファンド)については、07年4月よりファンドに採用され、国内投信として運用実績がある。非常にパフォーマンスが良好なため、当運用戦略を新たな顧客に提供する機会を広げたいと考えていた。昨年懸念された『財政の崖』問題もいったんクリアし、米国経済の力強い回復にスポットが当てられるようになったことから、今回のファンドに結実することになった」

――マザーファンドの、これまでのパフォーマンスは。

「グラフは07年4月23日の設定から今年4月12日までのパフォーマンスの推移だ。マザーファンド、バリュースタイルの指数(ラッセル1000バリュー指数)、S&P500の騰落率(円ベース)は+14.5%、-6.8%、-1.5%となっている。当マザーファンドの運用スタイルはバリューアプローチであるが、バリュースタイルの指数であるラッセル1000バリュー指数はもちろん、バリューとグロースの両方のスタイルを有するS&P500の騰落率をも大きく上回る実績となっている。また、リーマン・ショックの08年や、11年など、相場の下落局面にあっても配当利回りの下支えにより下値抵抗力を示す一方、グロース株優位の上昇局面でも、ある程度パフォーマンスを追随できていたことが分かる。こうした運用実績も踏まえれば、自信を持ってお薦めできる運用戦略の1つといえる」

――対米ドル為替ヘッジの「あり・なし」と、「3カ月決算」か「年2回決算」か、によって4つのコース選択を用意した背景は。

「為替については、このところ値動きが激しさを増しているためだ。日米とも、ほぼゼロ金利のため、ヘッジコストもゼロに近い。決算についても、分配金を重視する方は年4回の3カ月決算を選んでいただき、逆に、むしろ分配金を抑えて値上がりを追求したい方は年2回決算を選んでいただけるように考慮した」

――米国経済の成長性などはよく分かったが、それでも、ニューヨークダウが上場来高値に買われた現在の水準からの投資には、躊躇(ちゅうちょ)される方も少なくないのではないか。

「米国企業は過去最高益更新が続き、配当額も過去最高となっている。リーマン・ショック前も、当時としては最高益となっていたが、その中身となるとサブプライムローンで潤っていた金融株なども大きく寄与していた。これに対して現在は、例えばスマートフォン、タブレット、クラウドコンピューティングなど情報技術セクターの寄与による最高益となっている。また、財務面でも、ここ数年の有利子負債比率の急低下などに、健全性の向上がはっきり現れている。健全性を伴った最高益更新は非常に好ましい状況といえる。S&P500の3月末現在のPERは過去10年平均をやや下回る状況にある。株価は上昇しているが、利益も最高益を更新しているので思ったほど株価水準が切り上がっておらず、いまだ割安な水準といえる」

設定来基準価額の推移

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