アジア・ヘルスケア、世界で最も魅力的な投資分野へ 日興アセットマネジメント「アジア・ヘルスケア株式ファンド」

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国内初の関連ファンドを提供

商品開発本部シニア・アソシエイト柴本翔氏

柴本翔氏

商品開発本部シニア・アソシエイト柴本翔氏に聞く

日興アセットマネジメントは16日、「アジア・ヘルスケア株式ファンド」を設定・運用を開始した。これはアジアの医療市場を支え、世界の医療需要に働きかけるアジアのヘルスケア企業に着目したファンド。「なぜアジアのヘルスケア企業なのか」。その魅力と、同ファンドの特徴や仕組みなどについて、同社商品開発本部シニア・アソシエイトの柴本翔氏に聞いた。

■ヘルスケアに圧倒的な需要

このファンドはアジアのヘルスケア関連株式に主に投資する。成長から成熟へと移行しつつある新しいアジアにおいて、今後、高い成長が見込まれる投資テーマとしては、ヘルスケア、観光、保険、環境の4つが挙げられる。中でもアジアのヘルスケア市場は少なくとも今後5―10年にわたり世界で最も魅力的な投資分野の1つとして注目を集めることになると予想している。

アジア・ヘルスケアへの投資の魅力は、まず圧倒的な需要があること。世界の人口の約6割はアジアが占めているが、そのアジアはこれから高齢化を迎えようとしている。アジアの65歳以上の人口は2015年で3.3億人だが、これが50年には9億人に達する見通しだ。韓国やタイがまず高齢化を迎え、中国も高齢化が始まりつつある。将来的にはインドやインドネシアも高齢化に入る予定だ。こうしたアジアの高齢化の進展の中で、ヘルスケアは圧倒的に需要がある分野であると判断される。

また、高齢化だけではなく、生活水準が向上していることも大きい。所得が増えると人々は医療に対してお金を使えるようになり、医療インフラの需要が増え、医薬品や医療関係の器具などのニーズが増大する。また、所得が増えれば食生活が向上して、これに伴い生活習慣病なども増える。例えば、14年の世界の糖尿病人口上位10カ国を見ると、1位が中国で約9,600万人、2位がインドの約6,700万人と、3位アメリカの約2,600万人を大きく引き離している。このようにアジアでは巨大な人口の急速な高齢化、所得向上に伴う都市化や生活習慣病の増加などを背景に、幅広い医療関連の需要拡大が見込まれる。

一方、供給面はどうか。医師数やベッド数を見ると、日本、ドイツ、アメリカなどと比べアジアはかなり少ない。このギャップがアジアにおける今後の医療インフラの拡大余地の大きさを示している。また比較的未整備だったアジアの医療保険制度の普及も、アジアのさらなる医療機会拡大の可能性を物語る。

■アジアのヘルスケア企業の強み

アジアで医療機会が拡大する中、アジアのヘルスケア関連企業にフォーカスするのは、欧米のヘルスケア企業にはない強みを持っているからだ。医療・ヘルスケアは地域に根差したビジネスであり、地域の文化や販売網、法律や制度の影響を大きく受ける。例えば、中国では医薬品の販売網や承認制度が非常に複雑だ。12年の売上高ランキングを見ると、1位から9位までが中国企業で占められており、海外企業では10位にやっとドイツのバイエルが顔を出しているといった状態だ。アジアの企業はその強い地域性に沿った事業展開ができるという点において、確かな優位性を持っていると考えられる。

■価格面での優位性

価格面での優位性もある。アジアなどの新興国でニーズがあるのは、先発の医薬品ではなく、アジアで作られる価格が安いジェネリック(後発)医薬品とみられる。11年から12年にかけて、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧などの生活習慣病の治療薬の特許満了により、インドを中心としたアジアの医薬品メーカーは販売を増やした。これから世界的に特許満了が相次ぐ医薬品市場はアジアの医薬品メーカーにとっては巨大なビジネスチャンスになるとみられる。一方、技術面でもアジアのヘルスケア企業はかなりキャッチアップしている。海外企業などで経験を積んだ優秀な技術者を積極的に確保・活用しており、今後、企業の成長に寄与していくと期待される。

■成長裏付ける過去の株式パフォーマンス

アジア・ヘルスケア企業の株価は非常に力強く推移している。アジアの医療への成長期待に加え、アジアのヘルスケア企業の業績拡大への期待感の高まりを背景に、アジアの株式全体だけでなく、世界株式や世界ヘルスケア株式を大きく上回るパフォーマンスを上げている。

■運用担当の日興アセットマネジメント アジア リミテッド

当ファンドの実質的な運用は、当社グループの一員で、シンガポール現地法人の日興アセットマネジメント アジア リミテッドが担当する。同社は日興アセットマネジメント シンガポール リミテッドとシンガポール最大手銀行であるDBS銀行傘下のDBSアセットマネジメントの統合により誕生した運用会社で、アジアにおいて約30年の運用実績を有している。同社の株式運用部門は、経験豊かな9名のポートフォリオマネジャーと5名のアナリストを擁しており、中華圏、インド、東南アジア、オセアニアなどの株式やREIT(不動産投信)を投資対象とした運用を行っている。

■モデル・ポートフォリオ

投資家の方々に当ファンドの大まかなイメージをつかんでいただくため、モデル・ポートフォリオ(14年9月末現在)について説明する。国別の投資先で一番大きいのは中国・香港の約4割、次いでインドが約3割を占める。そのほかに、台湾、タイ、韓国、インドネシア、マレーシアなどの企業も組み入れている。業種別では医薬品が約5割、ヘルスケア・プロバイダー/ヘルスケア・サービスが約3割、ヘルスケア機器・用品が約1割を占める。ヘルスケア・プロバイダー/ヘルスケア・サービスには、ヘルスケア製品を販売する会社や、透析、医療検査、薬局運営支援、事務処理、人材派遣、マーケティングなどといったヘルスケア・サービスを提供する会社、病院などのヘルスケア関連施設の所有や運営を手掛ける会社などが含まれる。

■グローバルヘルスケアファンドと併せて分散図る

世界ではヘルスケアファンドが数多く設定されているが、その投資対象はアメリカやスイス、フランス、ドイツなど欧米企業中心となっている。当ファンドは国内で初めて投資対象をアジアのヘルスケア関連銘柄に絞ったファンドとなる。既にグローバルなヘルスケアファンドをお持ちの投資家の皆さまにも、当ファンドも併せて持つことにより分散を図っていただけると考える。

アジアのヘルスケア市場は黎明(れいめい)期にある。大きく飛躍する可能性を持ったアジアのヘルスケア企業に投資する当ファンドは、その高成長をご享受いただけるファンドと考えている。(本紙1月23日付12面)

力強く推移するアジアのヘルスケア株式

力強く推移するアジアのヘルスケア株式

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