三菱UFJ投信「三菱UFJバランス・イノベーション(債券重視型)/(株式抑制型)/(株式重視型)/(新興国投資型)

個 別


ラップファンドとしても注目

廣地貴志氏 野尻広明氏

廣地貴志氏        野尻広明氏

商品開発部チーフマネジャー廣地貴志氏
マネジャー野尻広明氏

三菱UFJ投信が設定・運用している「三菱UFJバランス・イノベーション」では、2013年10月25日設定の「株式抑制型」「株式重視型」「新興国投資型」に続いて、14年12月25日設定で新たに「債券重視型」が加わった。三菱UFJ信託銀行の年金運用の強みを生かし、NISA(少額投資非課税)制度開始を見据えて設定したファンドであり、今話題の投資信託版ラップとしての側面もあり注目される。これは、ラップ・サービスが最低金額単位数百万円以上の富裕層向けであるのに対して、同ファンドは少額から積み立てられる一般投資家向けの商品となっている。「三菱UFJバランス・イノベーション(債券重視型)/(株式抑制型)/(株式重視型)/(新興国投資型)」の基本的な特徴や仕組み、強み、魅力などについて、同社商品開発部チーフマネジャーの廣地貴志氏と、マネジャーの野尻広明氏に聞いた。

■基本的な特徴

13年10月25日に設定した「三菱UFJバランス・イノベーション」の「株式抑制型」「株式重視型」「新興国投資型」の3コースがスタートして1年2カ月経過して、この間、今まで以上にリスクを抑えたファンドへのニーズが出てきたことが、今回の「債券重視型」の投入につながった。「債券重視型」、「株式抑制型」、「株式重視型」は、国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券の4資産に投資する。また、「新興国投資型」は4資産に新興国の株式と債券を加えた6資産に投資するファンドだ。

それぞれのコースにおける投資比率については、三菱UFJ信託銀行から助言をいただいて、その時々の相場の状況に応じて、その比率を機動的に変えていくことに当ファンドの大きな特徴がある。また、ロスカット機能ということで、リスクが高まってきたところにはキャッシュの比率を高める仕組みも設けている。

■各資産の組み入れ比率

各資産の組み入れ比率を見ると、債券重視型は、国内株式、先進国株式ともに0.0-11.0%、国内債券0.0-61.0%、先進国債券13.0%(原則固定) 。株式抑制型は国内株式、先進国株式ともに0.0-22.0%、国内債券0.0-61.0%、先進国債券13.0%(原則固定)。株式重視型は国内株式、先進国株式ともに0.0-42.5%、国内債券0.0-61.0%、先進国債券13.0%(原則固定)。新興国投資型は、国内株式、先進国株式ともに0.0-33.0%、新興国株式は0.0-32.0%、国内債券、先進国債券、新興国債券とも0.0-32.7%となっている。投資環境などに応じて、こうした範囲で各資産の組み入れ比率を変えていく。

また、海外(先進国・新興国)の債券部分の投資にあたっては為替ヘッジを行っており、為替リスクについては海外(先進国・新興国)の株式部分のみにとどめている。

■基本的な仕組み

各資産の投資比率は、投資環境などに応じて機動的に調整するが、投資助言・情報提供を行うのが三菱UFJ信託銀行。三菱UFJ信託銀行が運用する年金ファンド「下方リスク抑制バランス」の運用手法を活用する。これは、バランスファンドで投資環境が悪化した時の値下がりリスクを抑えることを目的で開発されたもの。三菱UFJ信託銀行が同社設立の投資理論研究機関である三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC)のサポートを受けて独自に開発した定量モデルに基づく運用手法であり、年金向けに提供している。具体的には、「株式ウエイトマトリクス」に基づく株式組み入れ比率、および債券組み入れ比率について日次で情報の提供を受け、株式や債券の組み入れ比率を変更して、日次でリバランスしていく仕組みだ。「株式ウエイトマトリクス」については、株式市場の投資環境を縦軸、株式部分の収益寄与を横軸にしたマトリクスがあって、これを基に現在はどの位置にいるかを判断して、株式の組み入れ比率を上げたり、下げたりの決定するツールであり、各ファンド、各資産によって異なる。

■具体的な運用について

「債券重視型」「株式抑制型」「株式重視型」の各ファンドについては、「TOPIXマザーファンド」「外国株式インデックスマザーファンド」「日本債券インデックスマザーファンド」「ヘッジ付き外国債券インデックスマザーファンド」「マネーマーケット・マザーファンド」、「新興国投資型」については以上の5つのマザーファンドに加え、「新興国株式インデックスマザーファンド」と「ヘッジ付き新興国債券インデックスマザーファンド」の各マザーファンドへの投資を通じて日本を含む世界各国の株式、公社債および短期金融資産へ実質的に投資するファミリーファンド方式で行われる。各マザーファンドは、代表的なインデックスに連動する投資成果を目指して運用する。

当ファンドの組み入れ資産は株式、債券内外それぞれあるが、このようにいずれもインデックス運用だ。基本的には年金運用ということでアロケーション効果を最大限追求することを商品性として掲げたいと考えており、アクティブ運用によるパフォーマンスのブレを極力排除するという意味合いを持たせるためにすべてインデックス運用にした。

当ファンドの「債券重視型」、「株式抑制型」、「株式重視型」が投資対象にしている4資産、新興国投資型が投資対象にしている6資産を均等投資した場合、それはウエートの均等でも、とっているリスク量は同じとは限らないので、リスクが高いものに引っ張られてしまうケースがある。景況感などで相場が下がるような局面で、今回のモデルを活用して下落を抑えるのが、当ファンドの最も狙いとしているところだ。各ファンドのパフォーマンスシミュレーションの騰落率を見ると、当ファンドが下げ相場に強い傾向が出ている。

■ラップファンドとして活用も

当社としては、三菱UFJ信託銀行が運用する年金ファンド「下方リスク抑制バランス」の運用手法を活用したファンドの組成は当ファンドが初めてだ。年金運用の強みは、長期で安定した資金を原資にして長いスパンで運用できる点にある。今回の「バランス・イノベーション」は、中長期な資産形成に生かしていただくという商品コンセプトに適したお客さま向けという意味でNISAにも相性が良い商品と考えており、短期の値上がりや高分配金を狙うファンドとは一線を画している。年金退職者向けのほか、若年層の方々向けにも早いうちから長期にわたって着実に少額で積み立てていただいて、運用できる商品としてアピールしていきたい。

また、最近はラップ・サービスの残高拡大が話題になり始めているが、証券会社や金融機関が扱っている一般的なラップ・サービスの最低金額は数百万円からと富裕層向けのサービスだ。一般の方々はなかなか対応が難しいだろう。これに対して、ラップ機能を持った投資信託であれば、販売会社によって異なる可能性はあるが、基本的には1万円から購入できる。富裕層向けのラップ・サービスと、一般個人向けのラップファンドと、すみ分けが可能となろう。

■具体的な運用について

「債券重視型」「株式抑制型」「株式重視型」の各ファンドについては、「TOPIXマザーファンド」「外国株式インデックスマザーファンド」「日本債券インデックスマザーファンド」「ヘッジ付き外国債券インデックスマザーファンド」「マネーマーケット・マザーファンド」、「新興国投資型」については以上の5つのマザーファンドに加え、「新興国株式インデックスマザーファンド」と「ヘッジ付き新興国債券インデックスマザーファンド」の各マザーファンドへの投資を通じて日本を含む世界各国の株式、公社債および短期金融資産へ実質的に投資するファミリーファンド方式で行われる。各マザーファンドは、代表的なインデックスに連動する投資成果を目指して運用する。

当ファンドの組み入れ資産は株式、債券内外それぞれあるが、このようにいずれもインデックス運用だ。基本的には年金運用ということでアロケーション効果を最大限追求することを商品性として掲げたいと考えており、アクティブ運用によるパフォーマンスのブレを極力排除するという意味合いを持たせるためにすべてインデックス運用にした。

当ファンドの「債券重視型」、「株式抑制型」、「株式重視型」が投資対象にしている4資産、新興国投資型が投資対象にしている6資産を均等投資した場合、それはウエートの均等でも、とっているリスク量は同じとは限らないので、リスクが高いものに引っ張られてしまうケースがある。景況感などで相場が下がるような局面で、今回のモデルを活用して下落を抑えるのが、当ファンドの最も狙いとしているところだ。各ファンドのパフォーマンスシミュレーションの騰落率を見ると、当ファンドが下げ相場に強い傾向が出ている。

■ラップファンドとして活用も

当社としては、三菱UFJ信託銀行が運用する年金ファンド「下方リスク抑制バランス」の運用手法を活用したファンドの組成は当ファンドが初めてだ。年金運用の強みは、長期で安定した資金を原資にして長いスパンで運用できる点にある。今回の「バランス・イノベーション」は、中長期な資産形成に生かしていただくという商品コンセプトに適したお客さま向けという意味でNISAにも相性が良い商品と考えており、短期の値上がりや高分配金を狙うファンドとは一線を画している。年金退職者向けのほか、若年層の方々向けにも早いうちから長期にわたって着実に少額で積み立てていただいて、運用できる商品としてアピールしていきたい。

また、最近はラップ・サービスの残高拡大が話題になり始めているが、証券会社や金融機関が扱っている一般的なラップ・サービスの最低金額は数百万円からと富裕層向けのサービスだ。一般の方々はなかなか対応が難しいだろう。これに対して、ラップ機能を持った投資信託であれば、販売会社によって異なる可能性はあるが、基本的には1万円から購入できる。富裕層向けのラップ・サービスと、一般個人向けのラップファンドと、すみ分けが可能となろう。

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