海外投資の先駆者「ロベコ」の伝統と実績を日本へ 外国株と外債を投資対象にした商品提供

個 別 概 況


5年で7000億-1兆円の運用資産残高目指す

黒岩喜久男氏

黒岩喜久男氏

ロベコ・ジャパン
代表取締役社長 黒岩喜久男氏に聞く

オランダを中心にグローバルに業務を展開する資産運用会社ロベコグループN.V.の日本法人であるロベコ・ジャパンが日本での本格的な業務展開を始めた。昨年9月に日本法人が設立され、今年6月には投資運用業登録を終え、機関投資家を対象に投資一任サービスをスタートさせている。85年の歴史を持つオランダのロベコの運用商品を投入していく。ロベコは2013年7月にオリックス・グループの傘下に入った。ロベコの運用会社としての特徴や強み、ロベコ・ジャパンの今後の戦略などについて、同社代表取締役社長の黒岩喜久男氏に聞いた。

■ロベコグループの強み

オランダは、ヨーロッパの大国ではなく、といって小国でもない。そのオランダにおいて、貿易で財を成したロッテルダムの裕福なファミリーの設立した資産運用会社に起源を持つ運用会社として85年の歴史がある。85年という経済サイクルから見れば、いい時も悪い時もあった。第1次および第2次世界大戦などの騒乱の時期を経て世の中が変化しても、中核業務である資産運用業務に集中し、徹底したリサーチを基盤とする株式、債券の運用ノウハウを育ててきた。ヨーロッパ各国を見ても、これだけの長い期間にわたって存続している運用機関は数少ない。その歴史的変遷の中で、運用会社として伝統的資産といわれる株式と債券の分野でリサーチを基盤とした各種運用商品を取りそろえていることは、他社とは一線を画した会社と考えている。また、オルタナティブ投資にも注力しているほか、ESG(環境・社会・ガバナンス)分析を長期的に組み入れるサステナビリティ投資でも世界的なリーダーとして知られている。資産規模は30兆円強で、グローバルで見るとトップ50に入る運用会社である。上位は米国系が多数を占めている。また、ヨーロッパ系においては大手銀行の傘下の運用会社が大半を占めている中で、運用を専業としている会社は稀(まれ)で、この点はわれわれの強みと言える。

■商品・運用戦略の特徴

ロベコは、エマージング投資を早い時期から始めている。会社設立が1929年、日本の年号では昭和4年、第1次と第2次世界大戦の前後に会社を設立した翌年には中南米への投資を既に始めていた。オランダのロッテルダムという港街に育ったという気風もあることで、早くから海外への投資を始めている。第2次世界大戦中は資産の半分をアメリカに投資し大戦が終了したときには資産が倍増していたという話を聞いている。外国への投資の先駆者として、日本株に対する投資は60年代初頭に既に始めており、その後もルクセンブルク籍の日本株を主要な投資対象としたファンドを立ち上げて、ヨーロッパの投資家の日本株への窓口となっていた。76年にはグローバル株ファンドを東証の外国部に上場している。また、日本株に対しても他社に先駆けて参入していた。このように外への投資、外国もの、エマージングものへの先駆者としての実績と自負を持っている。歴史的にも海外とのつながりが強いオランダは、国や企業の成長の手段として海外に糧を求めた。

運用の世界も、こうしたオランダの持つ歴史と深くかかわり合っており、海外への投資を積極化した経緯がある。現在もエマージング株運用は中核運用の1つだ。世界のエマージング市場に投資するグローバルエマージング運用と、アジアなどの地域運用や、中国、インドなど1国に特化した運用を行っている。また、先進国への運用も得意にしている。2000年代初頭に買収した米国などの運用会社を含めてグループ全体としては、ほぼすべてのアセットクラスをカバーしている。

グループ全体の運用資産残高は2230億ーロ(約31兆円)で、資産クラス別のポートフォリオは、6月末現在、株が63%、債券が21%、オルタナティブ投資などのその他が16%。基本的にエクイティが中心だが、過去10年で見ると債券も増えてきている。オルタナティブ投資はCTA(マネージド・フューチャーズ)とPE(プライベートエクイティ)が大半だ。

■ロベコ・ジャパン設立の背景と展開

ロベコグループの日本での業務展開は、05年にオランダのロベコ本体の東京支店として投資助言の登録を行った上で業務を開始し、日本の運用会社経由でロベコの運用商品を提供してきた。しかし、日本市場に強くコミットした会社でないと、日本の運用会社や販売会社との真のパートナーシップを築く事は難しく、これまでのやり方では成長に限界があると判断しロベコ・ジャパンとして現地法人を設立。投資一任契約ができる免許を取得し、優秀な日本人スタッフもそろえ、あらためてスタートを切ったものだ。

当社の対象顧客ははすべて機関投資家であり、私的・公的な年金、生命保険・銀行などの金融法人、日本の投資信託を販売・組成する証券会社・銀行・運用会社など3つの投資家層への商品提供を行う。個人投資家に直接提供していくことはないが、間接的には個人投資家にかかわっていく。個人向け投資信託では、サブアドバイザーとして当社の運用商品をほかの運用会社に提供する役割を担っていく。こうした3つの投資家にバランス良く商品を提供できることを期待している。

■日本での投入商品

当社は、もちろん、ロベコの強みを持つ運用戦略や運用商品の提供を行っていく。大きな区分で見れば、外国株式と外国債券を投資対象にした商品を提供していく予定だ。また、外国株式の中では先進国と新興国に注力したい。年金はエマージング株に対する投資は00年代後半からだが、グローバルな先進国への投資は1990年代から活発に行っており、MSCIワールドおよびMSCIコクサイをベンチマークとしたアクティブ運用において、アルファを獲得できる商品を中心商品に据えている。運用については、ファンダメンタルズ分析に基づく運用手法によるものと、計量的な分析に基づくクオンツの運用手法による商品を提供していく。

外国債券の場合は、ソブリン(国債)、インベストメントグレード債(投資適格債)、ハイイールド債、エマージング債があるが、ヨーロッパの運用機関としての特色を打ち出していく。投資適格債、ハイイールド債はグローバルおよびヨーロッパ、エマージング債はグローバルものとなる。当社は、国債は特にヨーロッパ、社債はヨーロッパとグローバルに強いといえる。

■当面の目標

当社は、もちろん、ロベコの強みを持つ運用戦略や運用商品の提供を行っていく。大きな区分で見れば、外国株式と外国債券を投資対象にした商品を提供していく予定だ。また、外国株式の中では先進国と新興国に注力したい。年金はエマージング株に対する投資は00年代後半からだが、グローバルな先進国への投資は1990年代から活発に行っており、MSCIワールドおよびMSCIコクサイをベンチマークとしたアクティブ運用において、アルファを獲得できる商品を中心商品に据えている。運用については、ファンダメンタルズ分析に基づく運用手法によるものと、計量的な分析に基づくクオンツの運用手法による商品を提供していく。

外国債券の場合は、ソブリン(国債)、インベストメントグレード債(投資適格債)、ハイイールド債、エマージング債があるが、ヨーロッパの運用機関としての特色を打ち出していく。投資適格債、ハイイールド債はグローバルおよびヨーロッパ、エマージング債はグローバルものとなる。当社は、国債は特にヨーロッパ、社債はヨーロッパとグローバルに強いといえる。

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