「日本再興戦略株式オープン2014(愛称:なでしこ)」 三井住友AM 新規設定

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アベノミクス「成長戦略」恩恵銘柄へ厳選投資

三井住友アセットマネジメントは5月23日に「日本再興戦略株式オープン2014(愛称:なでしこ)」を新規設定した。アベノミクスの成長戦略に着目した第3弾ファンドの概要と設定の背景を聞いた。

株式運用グループ シニアファンドマネージャー 中嶋修氏
株式運用グループ シニアファンドマネージャー 葛原健吾氏
fig投信営業第二部 副部長 森川泰氏

――まずはファンドの概要を教えてほしい。

安倍政権の「成長戦略」で恩恵を受けると判断される銘柄に厳選投資する。成長戦略はテーマが多種多様な上に、具体策や新戦略が随時追加されるなど“常に進化する”ため、対象銘柄は多岐にわたる。「女性の躍進」もその1つで、安倍首相が1月に開催されたダボス会議の基本講演で公言するなど、成長戦略の象徴的な存在。当ファンドの愛称「なでしこ」もこれに由来する。当ファンドも適時、銘柄選定会議を行うことで最良ポートフォリオの維持に努める。

――成長戦略に着目した理由は。

成長戦略に着目したファンドは昨年9月にも設定しており、「日本再興戦略株式ファンド(早期償還条項あり/なし)」「日本再興戦略株式オープン」の販売はこれまで残高が足元で1000億円を突破するなど好評だったため、その続編を企画した。

安倍政権は新たな成長戦略をこの6月に策定すると明言している。昨年6月に打ち出した成長戦略の進化版で、とりわけ、これまで踏み込み不足だった「女性の躍進」「ヘルスケア改革」「農業改革」の3分野に関する重点施策の発表が期待されている。

――6月の新成長戦略、注目点は?

先述した3分野は特に改革への反発が根強いことで知られ、強固な「岩盤規制」に風穴を開ける規制緩和が待たれる。実現できれば、関連企業の成長余地は飛躍的に拡大するだろう。

そこで期待されるのが「特区」の役割だ。3月に決定した国家戦略特区は規制緩和の実験場として機能することが期待されている。東京圏(東京都・神奈川県・千葉県成田市)、関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)、兵庫県養父市、新潟市、福岡市、沖縄県の6カ所では今後それぞれ具体策を検討して、実行に移す。将来的には特区での成功をもって、規制緩和が全国にも広がっていく、という流れが想定される。

――日経平均株価は2013年に5割高を演じたが、14年は低迷が続いている。アベノミクスへの関心は薄れているようだ。

アベノミクスの効果は着実に現れている。第1の矢「大胆な金融緩和」で円高是正に成功し、第2の矢「機動的な財政政策」でデフレ脱却の動きが鮮明化して景況感が改善。企業業績も過去最高水準にまで回復している。そして来月に第3の矢「民間投資を喚起する成長戦略」の具体策が放たれれば、人々のアベノミクスへの関心は再び高まり、日本経済は再生へと弾みがつくことが期待される。

特にファンド設定以降は重要イベントが多く、相場の転機となる可能性がある。新成長戦略として法人実効税率の引き下げやGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ見直しなどが策定される可能性、あるいは、改革推進のために内閣改造の可能性が想定されるほか、消費税率10%への引き上げの判断材料となる11月の7―9月期GDP(国内総生産)速報値発表を前に何らかの対策が打ち出される可能性も。

いずれにせよ、各種施策を同時進行して日本経済の底上げを図るアベノミクスの効果が大きな数値となって現れるのは数年先のこと。当ファンドが信託期間を2020年までの6年間と定めるように、東京オリンピック開催のその年に向けて、中長期的な視点での投資が有効だと考える。

――銘柄選定プロセスや投資先などファンドの運用手順について。

国内上場約3,700銘柄を対象に信用リスクと流動性リスクからスクリーニングを行って投資対象を絞り込む。そこからさらに、企業調査グループ・アナリストとファンドマネージャーが連携して調査を行い、成長戦略で打ち出されるであろう政策と関連性の深い銘柄500―550程度をピックアップした後、政策の実行に伴って恩恵を受けることが期待される銘柄200―250を「組入候補銘柄」とする。最終的にはバリュエーションおよびテクニカル分析を通じて売買タイミングを考慮しながら100―150銘柄に投資する。

具体的な投資先としては、例えば「女性の躍進」との観点では化粧品メーカーや保育所運営会社が、「ヘルスケア改革」では介護施設運営会社、「農業改革」では農業機械や農薬、農産物加工メーカーなどが候補に挙がる。

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