国内投資家の「日本株」指向突出 シュローダー・インベストメント・マネジメント 「グローバル投資家意識調査」実施

概 況


資産配分おまかせ型商品に潜在ニーズ

ガイ・ヘンリキス社長、吉原秀俊投資信託営業部長語る

シュローダー・インベストメント・マネジメントはこのほど、「グローバル投資家意識調査」を実施した。世界の20カ国(欧州10カ国、中東2カ国、日本を含むアジア7カ国、米国)の中で、1万ユーロ(約130万円)以上の投資を考えている投資家が対象。1万4,859人からの回答が得られた。男女比は、66%対34%(日本では58%対42%)。調査結果について、同社のガイ・ヘンリキス社長と吉原秀俊投資信託営業部長は以下のように語った。

投資マインドの強さ再確認

ガイ・ヘンリキス社長

ガイ・ヘンリキス社長

ヘンリキス氏 「この調査では、グローバルな比較ができて、大変興味深い結果が得られた。最初に、調査対象者の年齢構成では、資産形成期に当たる世代が主体をなし(25-54歳が全体の6割強)、調査はインターネットを通じて行われたことをお断りしておく」

「まず、現在保有されている資産だが、最も多いのが預金。大半の人が保有し、まだ重要な部分を占めている。次いで、株式、投信の順になるが、ここがスタート地点と言っていいだろう。そして、今年の投資成果に対する期待度合いを聞いた項目では、『大幅に/多少期待している』と『昨年と同じ』を足し合わせると82%に達する(前者が48%、後者が34%)。昨年と同じか、それ以上が期待されているわけだ」

2013年の投資意欲

2013年の投資意欲

「それでは投資金額を増やす予定はあるのか。今後1年間における予定増減額を聞いたところ、『増やしたい』と『現状維持』を合わせると80%に達している。地域別で見ると、米国が89%。アジアは79%と、やや低いものの、『増やしたい』と答えた比率は46%に達し、全体の38%や米国の34%などを上回る。投資総額はどのくらいかとの問いに対しては、米国が10万690ユーロとずば抜けて高く、全体では6万1,461ユーロ(約780万円)となった。具体的な投資先として、どんな資産クラスが検討されているのか。『株式』を挙げる投資家は68%に達し、尋常でないほどの期待が感じられた。一方で、世界的な金利安を反映してか、債券を推す向きは25%と、株式と比較して随分低い水準にとどまっている。『株式』の中でも、どの国、地域が選好されているのか。全体では『日本を除くアジア株』が36%と最も高かったが、米国の投資家に関しては、国内株バイアスが非常に強く、55%が『米国株』を挙げ、『日本を除くアジア株』は20%にとどまった。なお、アジアの投資家では『日本を除くアジア株』が55%と、他地域に比べて断然多く。次いで『日本株』が20%を占め、やはり自国株バイアスの強さが見られた」

吉原秀俊投資信託営業部長

吉原秀俊投資信託営業部長

吉原氏 「今年の投資成果への期待として、全体では『大幅に/多少期待している』が48%を占めたが、日本の投資家に限れば84%。ほかの地域の投資家と比べて突出する、非常に興味深い結果が得られた(グラフ参照)。今後1年間における投資金額の予定増減でも、日本の投資家の47%が『増やしたい』とし、各地域で最も高い数値となった」

「日本の投資家の今年の投資予定総額は約810万円。グローバル平均の610万ユーロとほぼ同程度。ただし、金額帯の分布を見ると、日本の場合、『200万-399万円』と『1,000万円以上』がともに27%で最も高い。1,000万円以上を投資する投資家層は、ほかの地域と比べて高いと言える。今年検討している投資先としては、どの地域の投資家でも圧倒的に『株式』の比率が高いが、とりわけ日本では際立っている。欧州63%、米国71%、(日本を含む)アジア77%に対し、日本は85%だ。投資先株式の内訳として、日本の投資家の54%が日本株と回答している。一方で、日本で『債券』を挙げたのは19%と各地域で最も低く、特徴的な結果となった。アベノミクスへの投資家の期待を反映したものと推察される」

「視点を変えて、(リーマン・ショックの生じた)2008年以降の資産の増減を見ると、日本の投資家の58%が『減少』(『変化なし』と『増加した』が各21%)。想定外のイベントリスクが起こり得ることは十分認知されていると言えよう。また、『欧州債務危機』や『政治不安』などさまざまな懸念要因も認識されていた。その上で、これだけの期待感が寄せられているのだから、投資マインドがかなり強いことがうかがわれる。その一方で、あらゆるリスクに対応した資産運用がますます重要になってきている」

「保有資産全体の配分決定方法を聞いたところ、日本の投資家は『自身で判断し決定する』が40%と、世界でも突出して高かった。逆に、『専門家に相談する』は16%と最も低い。米国の場合、『自身で判断』は13%で『専門家に相談』が48%、英国でもそれぞれ16%、39%となっている。日本の投資家で『資産配分について興味がない』との回答は2%にすぎないので、多少なりとも興味はあるのだが、決定は自身の判断で行われていることが分かる。日本でも今後は、いわゆる『資産配分おまかせ型商品』のニーズが高まってくるのではないか」

「今回の調査では、日本の投資家に対する独自の質問を2つ設定した。実際に、資産配分おまかせ型商品に対し、60%の投資家が『関心がある』と回答。また、資産配分おまかせ型商品を検討する際に重視するポイントとしては、『安定的な収益の獲得』が48%、『トータル・リターン』が44%を占め、『利回り重視』の32%や『分配金』の29%を上回った」

「資産配分おまかせ型商品は、来年からスタートするNISA(ニーサ、日本版少額投資非課税制度)対応としても、特に、投資経験の少ない投資家向けに非常に適しているのではないかと感じた。こうした個人投資家が潜在的に抱えているニーズに応えられるような商品やサービスを提供していきたい」

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